雨ニモ、負ケズ。

人生は、逃げてばかりじゃ勝てないんだね…

回=回ライブに行ってきました。

まずは、明けましておめでとうございます。

このブログを始めて3年目になるらしい。半年に一つのネタしか書かないので果たしてブログと言えるのか…。まあいいのだ。すべては自己満だ。

 

さて、本題だ。

生まれてこの方20と余年、私は初めてライブというものに参加してきた。日時は2019年1月14日だったのだけれど、しばらく気持ちの整理がつかなくて、どうしていいか分からなくて、現実だったのか否かすら不安で落ち着くまで待っていたら一週間も経ってしまった。今でも落ち着いていないが思っていることを全て書けるのは今しかない。書くぞ。

 

「回=回」は核P-MODELというバンドのライブである。私はメンバーの平沢進さんという形容し難い人物に、痛く感動してしまった。いてもたってもいられず卒論の第一稿締め切り2日前だというのに東北から東京にて行われるこのイベントに参加したのだった。正直不安だったが、卒論は書き上げたし、後悔は何もない。

ライブに行く、というとみんな誰?と聞いてくれるので素直に答える。「ヒラサワススムさん」。反応は様々だ。「誰?」「知らない」「おじいさんだね」「し、師匠!」今となってはすべての反応に共感できる。

私はいわゆる馬の骨(ファンのことをこう表現するらしい)になったのは2年前のカナダ留学中に見たパプリカ(筒井康隆原作/今敏監督)という映画を見てからだ。ここで馬骨道にハマった人間が多いと聞く。納得だ。最初に聞いた時、知らないアーティストさんだなぁ誰だろう?と思った。ググって画像を見たり動画を観るとまずその格好の良さに痺れた。年齢不詳の64歳(どういうことやねん)らしいが言われないと分からない。いや、未だに信じていない。というかそもそも人間なのかな?

そして平沢進さんの愛称に「師匠」というものがある。私はまだ恐れ多くてその愛称を使用したことがないのだが、近い将来、言ってみたいな、と思っている。

 

本題と言いつつまたずれた。ライブについて書きたいと思う。

会場は、豊洲PIT。初めて来た豊洲。市場は閉場していた。海が近くて、ただただ感動していた。完璧におのぼりさんである。開場は18:30だったものの、2時間早く着いてしまう。人気のショールなどを買う予定はなかったので実際手持ち無沙汰だった。それでもせっかくなので手ぬぐいとメモリアル・カードを購入。手ぬぐいはびっくりするほどかっこよくて、購入した自分を褒めてあげたい気分だった。メモリアル・カードはただただ楽しみ。

今回困ったことはなにぶん一人で参加したため、話し相手がいない。一人でいる馬の骨さんに話しかけたかったが、通報されても怖いし静かにしていた。時間つぶしにTwitterがあって本当よかったと感じた日だった。ちょくちょく辺りを見渡すと会人さんがいる。なんというハイクオリティなんでしょう。ショールやグッズを身に着けている人が多い。馬の骨さんってみんなハイセンスなのかしら。全身ユニク■の私は恥ずかしかった。ようしもう気にしない…と、耳を澄ますと、リハーサルが聞こえる。高まってきた…。

ようやく18:30になってスタッフさんが点呼をしてくれる。しかし15分ほど会場が遅れた。東京なのに以外に寒くて、気持ちは最終的に会場に入れれば御の字という気分になってた。数千人を相手にするスタッフさん、お疲れ様でした。しかしこの点呼がすごい。10人ずつ呼ばれるのに自分は2000番台。泣きそうになるのをこらえてひたすら待った。ドキドキが止まらなかった。健康を考えて、アクエリアスを買って会場へ。

 

人がゴミのようだった。

背が低いので背伸びしてもステージは半分見えない。どうしよう楽しめなかったら…。こんなふざけたことが頭の中をぐるぐるしていた。

 暗闇になり、ヒラサワさんが、会人さんが入ってくる。

「あ、本物だ。実在したんだ」こんなことを私は呟いたように思う。ツイッターで拝見しているのとは違い真っ白な御髪。自然すぎて怖いわ。肩から上だったけれど、ちゃんとライブ中は顔を拝めたので良かった。ふう…。思い出すだけで何かを叫びたくなる。格好良かったなぁ。

曲が始まり、大音量が観客に押し寄せてくる。圧倒されすぎて、息が出来ない。走馬燈も見た。絶対死んだ馬骨さんいると思う。私は正直、平沢進名義の曲が好きだった。核P‐MODEL名義である「回=回」のアルバムも購入したが、曲調に上手くなじめないでいた。しかし、しかしだ…モノホンが生で歌う曲たちのあまりの壮大さに、美しさに、一瞬で脳細胞が乗っ取られた。ライブ以降、回=回の曲は毎日聞いているし、入浴中も、通学中も、動いている時は基本口ずさんでいる。単純?いや皆がこうなるはずだ。

さてさて、ライブの感じが分かってきた。動いている。ヒラサワさんが動いているぞ。会人さんたちのノリ方かわいいなぁ。そうやって感じてればいいんだ。次第に馬骨さんたちとも息があってる気がしてきて嬉しかった。

「遮眼大師」という曲がある。これはヒラサワさんの懇親のマントラをこの身に受けることのできる素晴らしい曲だ。二回目のマントラの時、ヒラサワさんは観客からみて右側に寄って放ってくれた。私の居た側だ。これは絶対目が合った気がするぞ…。そんな幻想に囚われてしまうほどドキドキした一場面だった。

 

アンコール。ずっと拍手をしているのに来ないので今日は終わりなのかしら…。とか馬骨の風上に置けないことを考えていたら来ましたアンコール。宅オで聞いていた曲だったのでノルことができた。みんなで合いの手を歌えたのは楽しかったなぁ。ヒラサワさんがどう思っているのはさておいて。

とはいえ。あっという間だったな。あーあ。終わっちゃった。さみしさが広がっていく。終わってみるとめちゃくちゃ暑い。すごい熱気だ。この中一人で歌い続けるヒラサワさんは凄すぎる。やはり人間じゃないか次元が違うのだろう。

 

ライブ後、そく夜行バスで東北へ戻ったため、あまり余韻に浸ることが出来なかった。というより、終了直後は興奮しすぎて記憶が曖昧だったと思う。泣きたくなる瞬間が多々あった。新宿まで電車で向かいながら、または夜行バスの中で、どうしようもなく泣きたくなってしまった。確かな理由は分からないのだけれど。一晩経ってふつふつと思い出が沸き上がってきた。そして一週間経ってようやく言語化出来るようになったのだ。うむ。言語化したといってもかなり散らかっているが、この瞬間の思いは留められそうだ。

ファンになるほど傾倒出来るものがある喜びを知った2019年1月だった。機会があれば、チケットが獲れれば、また平沢進さんのライブに行きたいと思う。それまでに立派な馬の骨になるんだ!(決意)